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緑釉陶器 色見(りょくゆうとうき いろみ) Test piece of lead glazed receptacles

 

緑釉色見

解説

  • 10世紀
  • 住吉1号窯出土
  • 残存幅6.0㎝(右)
  • 多治見市美濃焼ミュージアム 蔵
  • 緑釉陶器は、奈良三彩などの彩釉(さいゆう)陶器の流れを汲んだやきものです。9世紀から11世紀にかけて、京都や近江、東海、長門で生産されました。美濃窯では、9世紀末から焼かれています。この頃の緑釉は、銅を呈色剤にした鉛釉で、800度前後の低い温度で熔けるものでした。そこで、器の素地を高い温度で素焼きしておき、それに釉薬をかけてもう一度低い温度で焼くという、二度焼きを行っていました。色見は、焼成中に釉薬の熔け具合を確認するため、窯の中の取り出しやすい位置に置いておき、引き出して釉薬の調子をみます。

見どころポイント

緑釉色見みどころ1

目の覚めるような緑色

この色見の緑釉は、萌えるような緑色をしています。緑釉陶器は一度、本焼きしたものに低火度で釉薬をかけるので失敗が少なかったようです。窯跡から製品が出土することはほとんどありませんが、頃合い良く引き出されたこの色見から判断すると、住吉1号窯で焼かれた緑釉陶器は、とても美しい緑色に仕上がったに違いありません。

多治見市美濃焼ミュージアム

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